えだまめ通信ロゴ Coelacanth(スラウェシ シーラカンス)
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1998年 メナド・トゥア島近海における
シーラカンス
の大発見!!

<シーラカンスその後のNEWS>

 <1998年の大発見!!スラウェシシーラカンス>

1998年、当方がこのニュースを目にしたのは、ロンドンの職場に届いてあった日本経済新聞の衛星版新聞記事であった。ちょうとメナドに移住してくる前年である。「さすが、何が出るか解らないスラウェシ、恐るべし。」と感嘆したその日を今でもはっきりと覚えている。

ところが最近、日本からこんな質問を何度かもらうようになった。「メナドに行けばシーラカンスと泳げますか?」 「ダイビングでシーラカンスを目撃することはできますか?」
海洋生物学者ではないし、シーラカンスフリークでもないので、当方の知識が浅いのは言うまでもないけれど、
シーラカンスは深海魚である、ということくらいは耳にしたことがある。どうしてこんな質問が出るのだろうと考えて一つ思い当たる事があった。それはこのシーラカンスの大発見をした海洋生物学者マークが撮った写真である。

マークが再びシーラカンスを捕まえようと必死に調査中、ラッキーにも瀕死のシーラカンスを地元漁師が捕獲、ここぞとばかりに同じく海洋生物学者の愛妻を登場させ、彼女をこのシーラカンスと一緒に泳がせて、写真撮影したものを世間に公表したのである。つまり、「シーラカンスと一緒に泳ぐ女性ダイバーの図」なわけである。

そしてその写真をどこかの雑誌やインターネットで皆さんが目撃したことがあるから、こんな素朴な質問が飛び出すのではないかと思うのだ。

念のため申し上げておきますが、
泳げません、シーラカンスさんと一緒には。

ダイビングで目撃…する確率はありえないとは言えませんが、まあそんな浅瀬にはほとんどないハズ。会える確率の唯一高い場所といえば、やはりメナドの魚市場…かもしれません。
(冗談です。そんな簡単に釣れるもんでもないので誤解のないよう。間違っても釣って食おうなんて思わないように。)


さて、冗談はさておき、ここで発表されたマークからの報告をご紹介しましょう。
シーラカンス発見後、日本からもJICAによるシーラカンスに関する調査プロジェクトが本格的に行われたようなので、特に興味のある方は彼らのホームページで調べてみることもできると思います。

1998年の大発見!!スラウェシシーラカンス

シーラカンス、4億年前の化石から発見された魚。 8千万年前に絶滅したと思われていたシーラカンスが再びこの世に生きた姿を現したのが1938年、アフリカ沿岸だった。

その後十数年間に渡る調査の末、西インド洋のコモロ諸島に、生きたシーラカンス、ラティメリア・カルムナエLatimeria chalumnaeのルーツが発見され、それ以来コモロ諸島で数百匹が捕獲された。それ以外でもマダガスカルとモザンビークで数匹が捕獲されたが、遺伝子分析により、それらがコモロ諸島にいる主な群れからの「子孫」に過ぎないと推定され、再び大ニュースとして話題にのぼることはなかった。

1998年、そんなアフリカからは遥かに離れた、ここインドネシアは北スラウェシ島、世界有数のドロップオフ、そして広大な珊瑚礁が広がる海として、世界的にもダイバー憧れの地であるブナケン島のすぐ隣の島メナド・トゥア島で、一匹のシーラカンスがある海洋生物学者によって偶然にも発見されたことは、再び世界中を驚かせる事となった。

1997年魚市場に何気なく並んでいた、この巨大で奇妙な形をした魚がシーラカンスであることに気づいた海洋生物学者マーク・アードマンと妻アルナスは初めて目にするこの魚の実物を前にして興奮し、これをフィルムに収めながらも、まさかこれが世紀の大発見になるとは思わず、過去にもインドネシアのどこかで既に発見された記録があるのだろうという結論に達し、その場ですぐその魚を確保するまでには至らなかった。

ところが帰国後、彼らがカリフォルニア大学で調査をした結果、それが大変重要な発見であることに気づき、すぐに本格的な調査を開始。1998年7月にようやく2匹目のシーラカンス捕獲に成功。研究チームにより
スラウェシ・シーラカンス」を新種として命名した。

1999年の国立科学アカデミーの会報に出された報告によれば、コモロとスラウェシのシーラカンス群はおそらく550万年から1600万年前に分岐、分子に関する証拠により、二つの群れはおそらく異なる「種」であると結論づけているらしい。但しこれら双方の関係に関する明確な答えが打ち出されるのは、更なるインドネシア・シーラカンスが捕獲され、再び詳しい研究が成された後ということになりそうである。

コモロ諸島からも遥かに離れた場所で、生きたシーラカンスが捕獲され保存されたというアードマンらの発表は、ネイチャー誌にも掲載され、世界中のテレビ、ラジオ、新聞記事でも報じられ、CNN、ABCニュース、「ナショナルジオグラフィック」にも掲載され、「ディスカバー誌」では1998年の科学関連のトップニュースにさえなった。 

(以上、マーク・アードマンの報告より)


シーラカンスその後のNEWS!!

2005年10月

5月の挑戦から半年近くたつ今、また調査団が、再調査のため、インドネシアにやってくるというニュースが入ったが、今回はメナドではないかもしれない。スラウェシ島の西側に移動しての調査になる可能性もあるらしい。詳細がわかり次第、お知らせしていく予定。

今年2005年5月

下記で紹介した日本の水族館、福島マリンの館長自らとその調査団が、一ヶ月近くに渡ってメナドに滞在、深海洋水中カメラROVを使って大掛かりな調査を行った。
この調査には福島テレビ取材班も同行、今年6月にその様子が日本の「報道特集」で全国的にオンエアされたのをご覧になった方も多いハズ。

ROVだけでなく、深海潜水隊員などのスペシャリスト達も、強い潮流の中で必死の調査を行ったものの、残念ながら今回シーラカンスの発見はなかった。

<テレビ福島-空撮レポ> / <取材裏話>


2005年2月

なんと最近、日本の水族館が競い合って、なんとかこの生きた化石シーラカンスを日本
の水族館で公開しようと、インドネシア政府から許可をもらうのに必死だとのニュースが入ってきた。

当然ながらメナドにも既に昨年11月に関係者がやって来たので、邦人駐在員をとおして、シーラカンスのことならぜひマークに会うようにと伝えておいた。

どうやら数多く発見されれば数匹はどうやら日本に持って帰る許可がもらえるかもしれないということらしい。おそらく巨額の費用をかけてのことだろうから、日本の水族館にとっても一大プロジェクトになることだろう。

とりあえずここでは水族館名は公表しないが、そのうち日本でも生きた化石が悠々と泳ぐ姿をどこかで拝める日がくるのかもしれない。


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